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SUS304とSUS316Lの違い|タンク材質で変わる耐食性とコストの考え方
作成日:2025.11.18
製造現場で使われるステンレス製タンク。
見た目は同じでも、材質の選び方ひとつで耐久性・衛生性・コストが大きく変わります。
特に代表的な材質である「SUS304」と「SUS316L」は、どちらも優れた性能を持ちながら、 用途や環境によって最適解が異なります。
本記事では、SUS304とSUS316Lの違いをわかりやすく整理し、 タンク設計・製造の現場でどのように選ばれているかをご紹介します。
1. SUS304・SUS316Lとは?
どちらもクロムとニッケルを主成分としたオーステナイト系ステンレス鋼です。
SUS304はもっとも一般的な材質で、コスト・加工性・強度のバランスが良く、多くのタンク・配管・機器に使用されています。
一方でSUS316Lは、SUS304にモリブデン(Mo)を加えることで耐食性を強化し、SUS316よりもカーボン量を低減し粒界腐食性を向上した材質です。
塩分や酸・アルカリなどの腐食環境下でも劣化しにくく、 医薬・化粧品・化学薬品など高純度が求められる分野で用いられます。
2. 選定のポイント
タンク材質を決める際は、コスト・耐食性・清掃性・運用条件の4軸で整理すると判断がしやすくなります。
現場では「とりあえず304でいいのでは?」という声もありますが、長期的に見ると誤選定がトラブルや追加費用につながるケースが少なくありません。
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1. 使用環境と内容物の性質を明確にする
まず確認すべきは「どんな液体・気体を、どんな条件で扱うか」。
水系・油系・酸性・アルカリ性など、内容物の化学的性質により腐食の進行速度が異なります。
例えば、海水や塩分を含む原料を扱うラインでは、SUS304だとピット腐食(点状腐食)が発生しやすく、SUS316Lなどのモリブデン添加による耐塩性が生きます。
一方、常温・中性領域での使用ならSUS304でも十分な耐久性を発揮します。 -
2. 設置環境と清掃頻度を考慮する
屋外設置や高湿度環境では、雨水・結露・塩害など外部要因も材質選定に影響します。
また、食品・医薬分野ではCIP(定置洗浄)やSIP(滅菌洗浄)による薬液洗浄が頻繁に行われるため、高温・高濃度の薬剤に耐えるSUS316Lが推奨されます。
清掃・殺菌工程を想定した設計段階で材質を決めることが、後の汚染リスクやメンテナンスコストの削減につながります。 -
3. コストだけでなくライフサイクルで比較する
SUS316Lは初期費用が高く見えますが、長期的には補修・再研磨・交換リスクが減り、総コストで見ると優位に働くことも多いです。
一方、短期使用や限定ラインなど、耐食性より導入スピードが重視される場合はSUS304が合理的。
八洲化工機では、目的と予算に応じて材質・板厚・仕上げ方法を組み合わせ、“最適なコストパフォーマンス”を設計段階から提案しています。 -
4. 表面仕上げや後処理の有無を検討する
同じSUS316Lでも、酸洗・バフ研磨・電解研磨などの仕上げにより性能が変わります。
耐食性を最大限に引き出すには、表面の酸化被膜を均一化する電解研磨が有効。
食品・医薬用途では、細菌の付着を防ぐ鏡面仕上げを選ぶケースも多く見られます。
こうした「仕上げ」まで含めて材質を決めることで、設備全体の清掃性・耐久性を高められます。
3. 八洲化工機が行う材質選定
八洲化工機では、タンクの使用目的・内容物・設置環境をもとに、 最適な材質をエンジニアが設計段階でご提案します。
まとめ:材質選びで製品寿命が変わる
SUS304とSUS316Lの違いを理解しておくことは、 単なる素材選択ではなく、「長く、安全に、清潔に」使い続けるための第一歩です。
八洲化工機では、材質選定から設計・製造・メンテナンスまで一貫対応。 現場に最適なタンクをご提案いたします。
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